「ごちそうさま」と言わないことより黙って料理の写真撮ることの方が“ぶしつけ”

 

「料理の写真を勝手に撮るな!」 レストランに撮影を禁止する権利はあるか? (弁護士ドットコム) - Yahoo!ニュース

 

上掲のこの記事に対するTwitterの反応を見ていると、

 

「めんどくせー飲食店があるもんだな」
「へ~、イヤな料理人もいるんだ。気をつけなきゃ」
「写真を撮られて何が困るんだ?」

といった声が多いことに驚いた。

 

つまり、
「飲食店で料理の写真撮るぐらいフツーのことじゃん」
「そんなフツーのことにいちいち目くじら立てる料理人や料理店経営者はなんて度量が狭いんだ」

という感覚の人が多いということだろう。

 

確かに、お金を払っている以上、出された料理はもはやお客が占有しているとも言えるし、ましてや著作権法などを持ち出すのは無粋な話かも知れない。

 

しかし、僕は「料理の写真ぐらい黙って撮らせろや」「人前に出してる以上、写メで撮るぐらい、つべこべ言うなよ」という感覚の方が、抵抗を感じてしまう。

 

おそらく、僕のこの感覚は古臭いオヤジの感覚なのだろうとは思う。

 

今の多くの人にとって「写メを撮ること」は「特に大意はない」ことであり、「いつでもどこでも気軽に撮って当たり前」なのであろう。

 

しかし、古い感覚の人間の中には、写メであろうがデジカメであろうが、「撮影」=「その目的は何?」と、若干構えてしまう人もいるのだ。

 

そして、そういう人間にとっては、一言の断りもなくいきなりパシャリとするのは「失礼」「不躾」と感じてしまうのである。

 

「飲食店とその客」という関係性とは全然違う話になるが、「写メぐらい、いつでもどこでも気軽に撮って当たり前」という感覚の人も、たとえばもし自宅に招待した友人が、黙っていきなり自宅の装飾品や出してあげた飲み物を写メで取り出したら、「いや、別にいいんだけど、オレん家なんだから、一言あっていいんじゃない?」という気持ちにはならないだろうか?

 

提供した料理を客が写メなどで撮っているのを見たときの飲食店の料理人も、その延長線上の自然な感情としての、「別にいいけど、勝手に撮るのはちょっと失礼だろ」だと思うのだ。

 

ましてや、飲食店の料理も、客が注文しお金を払うものではあるが、店内という店の責任者が管理・管轄する空間内でいだだく以上、出された料理も店の一部という捉え方もできる。

 

「料理の写真を勝手に撮るな!」という物言いで重要なのは「撮るな」ではなく、「勝手に」の部分だろう。

 

「何の断りもなく、黙ってパシャパシャと写メを撮るのはちょっと不躾だろ」という感覚の人も世の中にはいるのだということを理解したうえで、

 

「友だちに見せたいんで、写メ撮っていいですか?」
「個人的にブログに残しておきたいんで、写真撮りたいんですけど…」

 

と、撮影前に一言声をかけるのが、常識的なマナーではないかなと思う。

 

飲食店で食後に「ごちそうさま」を言わずに黙って出て行く人に対して、「何なの?あれ」と不愉快に感じる人も多いようだが、僕にはそれ以上に、何も言わずにさも当然のように平気で写メを撮る行為見ると、時と場合によっては「不躾だな」と感じてしまう。

 

しかし、やはりこれは、写メを撮ることが日常的な習慣となっていないオジサンの堅苦しい考え方であって、「そんなことでいちいち了承得ろなんて、“繊細チンピラ”かよ」と思われてしまうのだろうか。